アトピー肌に保湿が必要なこれだけの理由。脱保湿は厳禁!
アトピー肌には保湿は絶対に不可欠です。それはなぜでしょうか?以下に解説しましょう。
皮膚表面の角層は水分の保持や外部からの刺激を防ぐ役割があります。
角質を構成する細胞の間には主にセラミドといった細胞間脂質が満ちており皮膚は常に潤いを保っています。
また角質の上にはさらに皮脂膜があり、そのため皮膚は弱酸性に保たれることで細菌などの繁殖が防がれています。
しかしアトピー肌の場合、皮脂膜は奪われ角層に含まれるセラミド含有量が30%も少なくなっているのです。
これはスキンケア用品や肌を洗う洗浄商品に含まれる化学物質が皮膚を荒らすのが原因とも言われます。
また生まれながらの乾燥肌体質、肌本来の機能を低下させる環境(幼い頃からエアコンに親しむなど)が原因であるとも言われています。
皮脂膜が奪われセラミドが減っていると皮膚からどんどん水分が蒸発してしまいます。そして乾燥肌になります。
この乾燥肌が痒みの原因でもあるのです。その痒みが爪で掻くことをもたらし、掻破してしまうとさらの皮膚はボロボロになり皮膚機能は低下します。
ですからアトピー肌に保湿はするべきであって脱保湿なんてもってのほかです!
掻くとさらに掻きたくなることはありませんか?
それは痒みを知覚する神経線維が皮膚の表面近くの角層まで伸びてしまっているかもしれません。
通常、痒みを知覚する神経線維は皮膚の奥の層「真皮」にあります。
しかし真皮から表皮、ついには皮膚の表面である角層近くまで伸びてしまうと、少しの刺激でも痒みを起こさせてしまうのです。
よって服がされただけ、水がついただけで痒くなったりするのです。
ここでも対策として保湿によるスキンケアが重要です。
なぜならば乾燥肌は「神経線維の成長をうながし角質まで伸ばしてしまう」からです。
皮膚が乾燥すると表皮にあるケラチナサイトと呼ばれる細胞から神経成長因子(NGF)が産生され活発化。よって「痒みを知覚する神経線維」がさらに伸びて皮膚表面まで到達してしまいます。
やはり乾燥肌は「痒みに敏感」「痒みの連鎖が起きる」と言えます。
なお乾燥肌とは皮膚に熱がこもっている状態であり、ゆえに赤く炎症しているわけですが、その熱を緩和させたいから「掻く」という行為に自然となるのです。
だからといってその炎症を消すために薬を塗っても炎症は抑えられますが痒みは消えません。
いずれにしましても乾燥肌対策こそがアトピー対策の「ひとつ」であり保湿によるスキンケアは必ずやってくだあい。
脱保湿はやってはいけません。保湿のやり過ぎで皮膚が怠けることはありません。肌断食なんてとんでもない!
脱保湿は乾燥肌をもたらし、痒みを知覚する神経線維による痒みを激しくさせるだけです。
アトピー肌への正しい保湿の手順とは?
アトピー肌に保湿によるスキンケアが大事だと分かりました。次に理解しないといけないのは保湿する手順です。
必ず「化粧水から先に塗って」皮膚に水分を与えてください。
そしてワセリンやクリームやローション、オイルや油を塗りたければ塗ってください。
先ににワセリンやクリーム、ローションやオイルや油を塗ってしまうと熱がこもった皮膚を覆ってしまうことになります。
だから息苦しいのです。これはアトピーでなければ分からない辛さです。
薬を塗って皮膚の違和感を感じ、とてつもなく息ぐるしくなって慌てて水で洗い流す。そして再び乾燥肌になり痒みが襲ってくる。だから仕方なしに薬を塗る。そんな誰にも理解されない言いようのない苦しみ。私も長い間経験しました。
ワセリンもそうです。ワセリンがいくら保湿力があっても水分を与えません。だからワセリンは塗ると辛いのです。熱がこもり掻きたくなる。
水分を与えない保湿商品であるワセリン・オイル・ローション・クリーム・油は熱がこもっている皮膚にフタをさせます。よって熱がこもるので掻きたくなります。
これでは悪循環です。だから先に化粧水を塗ること。場合によれば化粧水以外は使わなくてもいいくらいです。
まず化粧水で水分を与える。そしてそれ以外のスキンケア用品で皮膚にフタをして水分蒸発を防ぐ。
これが正しい保湿の手順です。
乾ききった砂漠には先に水を与えましょう。
正しい保湿用品の選択方法
有効な美容成分を選びがちですがそれは間違い。いくら美容成分たっぷりでも有害な成分が入っていたら効果ありません。
有害な成分とは皮膚の皮脂膜を奪い乾燥をすすめるのです。
よって化粧水やクリームの容器や容器が入れてある箱に記載されている成分表示である「全成分表示」を読んで有害成分をまずは避けましょう。
オーガニック専門店のスキンケア用品だからといって安心せず、必ず全成分表示をチェックしましょう。
以下の表示があればその保湿用品は使うべきでありません。
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BG(ブチレングリコール)
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PG(プロピレングリコール)
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パラベン(メチルパラベンなどすべてのパラベン)
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安息香酸
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フェノキシエタノール
上記の成分は肌をしっとりさせたり防腐が目的ですが、すべて化学成分です。乾燥肌をさらに促進させます。
これらの成分が歴史的に長らく広く使用されてきたといって安全とは限りません。
なお無添加や自然派といった言葉が書かれていても信じてはいけません。
原材料に化学物質が含まれていても製造過程で化学物質が使用されていなければ無添加と表示できるからです。
原材料に含まれてる化学物質(キャリーオーバー)は成分表示「全成分表示」に記載しなくてもいいのです。
また盲点なのが医薬部外品です。医薬部外品は長期的に使用するのは好ましくないと聞いたことがあります。
さて、これまで保湿に関して述べてきました。
しかし保湿だけでアトピーはすっきり完治しないのです。やはり身体の中から対策することも大事。
アトピーは食事だけ保湿だけと、何かをやれば治るものではありません。
しかし私のようにすっきりアトピーを完治させた人はいます。
アトピー歴25年の私でした。しかし今ではすっきりアトピーを完治させています。5年以上再発なしです。
ではどうやって完治させたのか?
次の投稿ページ「アトピーの原因と克服のメカニズム」で私のアトピーの時の写真や完治までに考えてきたことなどを解説していますのでお読みください。
アトピー解放心理セラピスト/ワタナベ勲